生活をデザインする
120余年の歴史を有する老舗スリッパメーカーであるオクムラ。オリジナルブランドの中には、発売から十数年のロングセラーアイテムも多数あります。スリッパを通じて、より豊かなライフスタイルをお届けしたいというのが私たちの願いです。
創業当時から変わらぬものづくりへの想いを大事に、メーカーの独りよがりではない、人々の暮らしの変化やニーズに応じたマーケットインのアイテム作りを重んじています。その一環として、オクムラでは、以下3つの取り組みを積極的に推進しています。
現代のライフスタイルに合ったニーズを的確に掴む、マーケットインの商品作り。そのために大切なのが「生の声」を聞くことではないでしょうか。オクムラでは、生活者の目を持ったママとの座談会を定期的に設けています。家で使用中のスリッパを持参してもらい、メリットやデメリットについて洗い出し、新しい商品のアイデアに昇華させています。「参観日の服装に合うような、フォーマルだけどデコラティブでヒールのあるアイテムが欲しい」「在宅で仕事をしているので、仕事モードに切り替えられるスリッパが良い」など、今の時代ならではの価値観や暮らしにあった使い手の生の声を聞くことができています。また、子連れで参加できるスタイルのため、働きたいけれど能力を発揮できないママたちにとって、自身のアイデアを形にできるやりがいを得る場にもなっています。
花粉やハウスダスト、カビ、細菌などのタンパク質を分解して水に変える「ハイドロ銀チタン(R)」のテクノロジーを活用し、スリッパや関連商品の開発を進めています。ハイドロ銀チタン(R)は、感染症やアレルギー疾患を研究するDR.C医薬の医師が発想し、立ち上げた新しいテクノロジーです。スポーツ関連から衣料、生活雑貨までさまざまな企業がこの技術を応用した商品を広めていこうとしています。 オクムラでは、このハイドロ銀チタン(R)を活用し、「抗菌・ニオイ対策」「抗アレルギー対策」の商品開発を進行中。スリッパはもちろん、収納ボックスやスリッパラックなどの生活関連アイテムから、抗アレルギー対策への有効性を生かしたモップスリッパやフットモップなど、お掃除グッズの開発にも意欲的に取り組んでいるところです。
オクムラでは、十数年前よりインド綿でスリッパや関連アイテムを作り、得意な産地で得意な材料の開発をしています。毎年インド綿を使った新アイテムを展開しており、量産品では感じられない手織の風合いやボリューム感が人気です。 私たちがインド綿を買い付けているのは、インドの小さな村。昔から手織の綿業が盛んな地域でしたが、現在はさまざまな社会情勢からその産業も廃れ、村の過疎化が進んでいます。取引先の綿メーカーとは長年の付き合いとなりますが、彼らはこれまでの取引で得た資金で小さな村に土地を買いました。過疎化を食い止めるため、子どもが学べる教育機関を作ろうとしているのです。私たちは今後も手織綿の産業・伝統技術を繋いでいきます。